議長選所信表明

    
私は、27歳で県議会議員に当選させていただき、この間16年にわたり、若輩者の私に議会人としての貴重な体験と勉強の場を与えていただきました。この16年間は、戦後から平成12年まで3人の知事が務めてきた長野県政から一転、4人の知事のもと議員活動を行うという、まさに激動な日々でありました。この間私は、県民の皆様と、元気な長野県をつくるため、夢と希望のある長野県を目指して信念を貫き、「県民主役の県政」を目指し、県政発展のために努めてまいりました。この様々な経験を活かすことが、私に与えられた役割と使命ではないかと受け止め、この度議長選に立候補をした次第であります。

近年の長野県議会を検証すると、議会の政策・提言活動として、意見書提出や決議については、平成18~26年で可決件数全国1位、中期総合計画研究会・県短期大学の4年制化に向けた懇談会並びに議会改革調査会の活動、男女共同参画推進条例、歯科保健推進条例、議会基本条例、がん対策推進条例については議会提案において制定等々、全国に先駆け、政策の立案及び提言に積極的に取り組むなど、活発な議会活動を行ってきました。このような状況下で、「地方創生元年」と言われる平成27年を迎えました。各自治体で、地方創生の方向性を決めていく大事な1年でもあります。長野県においても人口減少に歯止めがかからず、平成13年222万人をピークに、喫緊では210万人を切りました。人口減少時代に立ち向かっていくのが「地方創生」であります。この地方創生を成し遂げることが、県議会の使命でもあり、今こそ、多くの政策立案の実績のある長野県議会の底力を示す時であります。県議会として、真の地方分権を構築するため、地方創生の具現化に積極的に関わっていくことが必要と考えます。

昨年は、2月の豪雪災害、7月の南木曽町の土石流災害、9月の御嶽山の噴火、11月の神城断層地震と多くの自然災害に見舞われた1年でありました。今尚、「県議会災害対策連絡本部」が設置されている状況であります。今後もいつ何時災害に見舞われるかわからない状況下であり、昨年の災害を教訓に、県議会として防災・災害対策の更なる充実を図るとともに、引き続き復興・復旧に対し支援してまいります。

県民からも注目されている、議会改革についてであります。私は前期まで議会改革調査会長を務めて、様々な議会改革に取り組んでまいりました。県議会災害対策連絡本部の設置、決算特別委員会の審査機能の強化、委員会におけるタブレット端末の使用、議会傍聴手続きの更なる簡素化、会議日程の見直し等々実施してきましたが、今後も議会改革を検討することは必要と考えます。また、選挙区・定数見直しについては、これまでの経緯、また人口減少が進行する現状を踏まえ、研究会等の設置を早期に検討をしていきたいと思います。
政務活動費についてでありますが、全国に先駆け、平成15年5月から全ての領収書の添付を義務付けるとともに、全ての証拠書類を公開してきました。さらなる透明性の確保及び使途の明確化を図るため、「政務活動費マニュアル」の一部改正を平成21年3月、平成25年3月に行ってきました。これからも現状に甘んずることなく、更なる努力を積み重ね、議会活動への理解を求めていくとともに、県民から信頼される県議会づくりに邁進いたします。

今回の県議選の投票率は、過去最低の48.92%でありました。あらゆる選挙を行う度に、過去最低の投票率が更新し続けている昨今であります。これには、県民から「誰がやっても同じ」、「何も変わらない」等の声がありますが、県民は県政に関心がないということで済ますのではなく、生活する上では、必ず県政は関わりがあることに気付いていただくことが必要であると考えます。それには、県議会が尚一層県民と交流する機会を多くつくることが必要不可欠であります。昨年までは、「こんにちは県議会です」として、正副議長、広報委員が参加し、県内の中学校・高校・大学に出向いて直接対話の場を設けてきました。私は、県議会として県民と接する機会をさらに多く設けていきたいと思います。選挙公約で、話すことより、聴くことを重んじる議員になりますと常に訴えてまいりました。一つの例として、県民の意見・要望等を聴くことを重視した「こんにちは県議会です」を開催し、全議員が参加する機会をつくり、複数回行うことを考えています。これにより、尚一層身近な県議会を目指しながら、最終的には投票率の向上につなげていきたいと考えます。

地方創生元年、二元代表制の一翼を担う県議会の責務は、重要視されます。県議会は、議会基本条例を踏まえ、議会のチェック機能の強化、政策の立案及び提言に、尚一層取り組むこととともに、県と県民との橋渡し役として活動することが求められます。そこで議会運営については、各会派や各議員のご意見等に真摯に耳を傾け、議会制民主主義のルールに則り、常に公正・公平な立場で、スームズな議会運営に心かけ、円満に結論を決してまいりたいと考えております。そして、県議会の伝統は守りつつも、改革すべきところは改革をしていきたいと存じます。
県民の安全・安心の確保、そして県民の幸せの向上を目指し、議長として務めていく覚悟であります。
議員各位のご理解とご支援をお願い申し上げて決意表明とさせていただきます。

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