オーストリア2日目

27日視察2日目、最初にオーストリア連邦森林・自然災害・景観研究研修センター(BFW)を訪問し、理事長と意見交換を行いました。ここは、10年前農林省から民営化されたが、予算、人員ともに2/3は国から賄っていて、研究所を全国6ヶ所に分散、森林をモニタリングし、監視、保護をしながら持続可能な森林を目指しています。国内の森林の約80%が個人所有で、その所有者を把握しているようであります。林業従事者は、20年前から若者が減少傾向でありましたが、現在は毎年安定しています。森林観光・教育・保護についてノウハウを持っていて、今後は森林と健康について研究していくようであります。
次に、ルップレヒター農林環境水資源管理大臣との技術交流に係る覚書締結を行いました。内容は、①定期的に、それぞれの業務に関する情報を交換する、②教育、研修、研究に関する知識の交流を推進する、③職員及び関連する技術者等の相互訪問を推進するであります。竹越オーストリア大使も同席され、さらなる関係構築ができたことと思います。
次に、科学研究経済省、ギールリンガー審議官等との懇談、ドイツ企業の下請け的な役割の中小企業が多く、近年では、自動車や構造用集成材の輸出が伸びていて、貿易黒字37億ユーロで、失業率も他の欧州諸国よりも低く、国民1人当たりGDPは世界第10位で経済的に豊かであります。子育て支援策により出生率が向上し、今後は再生可能エネルギーについて、ハード・ソフト両面から支援していくことを、アフリカ等へ売り込んでいくことを念頭にしているようであります。その後、同省ヘンブランド・国際連携プロジェクト部長等との懇談、再生可能エネルギーの普及促進、持続可能なエネルギー供給体制整備について説明後意見交換。
最後に、7年間にわたり、林業大学校生計約140人に対し、オーストリア林業研修時に講師としてお世話になった3名に、知事から感謝状を贈呈。その後意見交換。
盛りたくさんの1日でありましたが、オーストリアの森林・林業施策について改めて学ぶべきことが多く、国民の意識が高いとともに、国策として海外に売り込む姿勢は、真の林業国であることを認識しました。

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