オーストリア3日目

28日視察3日目、オーストリア最大規模の木質バイオマス発電所「ウィーンエネルギー」を訪問、原発がないオーストリアでは、電力の70%を自給、その内2/3を水力発電、天然ガス、風力、太陽光、木質バイオマスで補っています。残りの30%は、ドイツ、オランダ、ベルギーの近隣諸国から購入しています。木質バイオマスは全体の2%を発電し、2009年から13年間の契約で国から委託され補助金を得ています。この補助金は、1世帯年間100ユーロ(約13,000円)の税金が当てられています。木質バイオマス発電は、風力・太陽光発電等よりコストがかかり、現在では風力発電が増えています。政権によって、政策が変わるので、持続可能エネルギーについては、政治的判断が大いに関係しているようであります。
次に、オーストリアで5番目に大きい(総面積約93,000㎡、販売エリア約70,000㎡)、ウィーン郊外の「G3ショッピングリゾート ゲラスドルフ」を視察。ここは、大規模なCLTで施工し、屋根に鳥の巣、蝶々のためにやさしい照明を敷設するなど環境にも配慮されています。施工期間2009〜2012年、総工費2億ユーロ(約260億円)、年間500万人が訪れます。CLTで施工され、集成材4,000㎥、屋根には8,000㎥のトウヒが使用されています。CLTとは、Cross Laminated Timber(クロス・ラミネイティド・ティンバー)の略で、欧州で開発された工法となります。CLTは板の層を各層で互いに直交するように積層接着した厚型パネルのことを呼び、RC造などに比べ、安価で建築期間が短く、優れた断熱性と高い省エネルギー効果と高い強度、そしてB材の活用ができるという特徴であります。CLTは、オーストリアを中心に発展してきて、今後日本での促進が期待されます。

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